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【記者コラム】GⅠ最高峰〝ダービー〟4月30日開幕

 4月23日の西武園記念は真杉匠(25=栃木)の4回目のGⅢ優勝で幕を閉じた。1月の大宮記念を優勝した清水裕友(29=山口)同様に地元5車の結束をねじ伏せる力強い優勝劇。西武園も大宮も5車で結束した地元勢が先制して2段駆け態勢。3番手に平原康多がいる布陣は厳しい相手。その壁を乗り越えて優勝した清水と真杉は改めてビッグの主役を印象づけた。

 30日からは「第78回日本選手権競輪」がいわき平競輪場で開幕。日本選手権は〝競輪ダービー〟と呼ばれGⅠ6大会の中でも最高峰にランクされる。優勝賞金、出場選手数はともにGⅠ6大会で最多。選考期間も昨年2月から今年1月の1年間と最も長い(競輪祭のGⅢ選考も1年)。

 大会の歴史も違う。私の記者デビュー時は「4特」時代。日本選手権、オールスター、高松宮杯、競輪祭の4大会が特別競輪と呼ばれていた。今年はオールスターが第67回、高松宮杯が第75回、競輪祭が第66回を迎えるが日本選手権は第78回を数える。また99年にGⅠの開催日数がオールスターが6日制→5日制、高松宮杯と競輪祭が6日制→4日制に見直された当時も日本選手権だけは6日制が維持された。

 「グランプリ」が始まる85年までは日本選手権が競輪日本一を決める大会だった。88年までは日本選手権の優勝賞金がグランプリを上回った。そして95年までは選考期間内の上位216人が「ダービートライアル」2回戦を戦い、その中で162人が本大会に出場するという重みもあった。

 出場選手162人は勝ち上がりの厳しさが違う。最終日に走るのは99人、何と63人が5日目までに帰郷する。一次予選スタートの選手は1走の失敗も許されない。中でも二次予選は激戦区になる。だから車券も面白い。今年のダービー王は誰か…。

 ◇中林 陵治(なかばやし・りょうじ)1962年(昭37)生まれ、熊本県出身の61歳。慶大卒。87年5月の花月園新人リーグ(59期生)で競輪記者デビュー。鬼脚・井上茂徳の追い込み、怪物・滝澤正光の先行に即、魅了された。以来、現場取材一筋37年。

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